こんにちは。Halmie CAR BLOG の Halmie(ハルミィ)です。
エアバッグカバーが経年劣化で少しベタつき始めたので、補修とドレスアップも兼ねてレザー張りのエアバッグに交換することにしました。
その交換方法についてご紹介していきます。
このタイプのステアリングを装着している車両(W212系Eクラス後期、W204系Cクラス後期等々)は、参考にしていただけるかと思います。
今回、作業を紹介する車両は、C207 Eクラスクーペ(後期)です。
作業内容
1.バッテリーのマイナス端子を外す。
2.エアバッグを取り外す。
3.エアバッグカバーと本体を分離する。
4.エアバッグ本体に新しいカバーを取り付ける。
5.エアバッグを取り付ける。
6.バッテリーのマイナス端子を繋ぐ。
7.パワーウィンドウのリセットをする。
以上の内容となりますが、3の工程がなかなか大変です。
交換部品
今回、交換に使用する部品は、有名オークションサイトで購入した、こちらのレザー張りのエアバッグカバーです。
中国での受注生産品のため、落札から届くまでに2週間程かかりました。
エンブレムの取り付けで、一ヵ所気になる部分はありましたが…
全体的な質感は良い方だと思います。
裏面を確認すると、スターマークやGERMANYの刻印があり、品番と思われる数字も純正品と一致していたので、純正のエアバッグカバーをベースに加工されたものと思われます。
【交換品】
【純正品】
準備物
■10mmソケットレンチ
バッテリーのマイナス端子を外す際に使用します。
■タオル(ウエス)
バッテリーのマイナス端子を外した後、絶縁しておくのにあると便利です。
■T20トルクスレンチ
エアバッグを外す際、ロックを解除するのに使用します。
■ニッパー、カッター、ラジオペンチ
エアバッグを分解する際に使用します。
注意点
■作業中はバッテリーのマイナス端子を外しておく。
作業中のエアバッグの誤作動を防ぐために、マイナス端子を外した状態で作業します。
この時、必ずマイナス端子を外します。もし、誤ってマイナス端子を繋いだ状態でプラス端子を外そうとすると、工具が触れた時に大きな電流が流れショートする危険があります。
■15分ほど時間をおいてから作業する。
バッテリーのマイナス端子を外した直後はエアバッグには電流が流れている可能性があります。
エアバッグの誤作動を防ぐため、15分ほど時間をおいて放電させてから作業を開始します。
■交換が不安な方はプロショップに依頼する。
エアバッグカバーの商品ページには、取り付けはプロショップに依頼するよう注意書きがあります。
交換に際して、エアバッグやバッテリーといった専門的な知識が必要な部品を扱います。
また、エアバッグの分解は難易度が高く大変な作業でした。
不安な方は、プロショップに依頼する方がいいかもしれません。
エアバッグカバー交換方法
ここからは、実際の交換作業についてご紹介していきます。
※当記事を参考にDIYで交換される場合は、自己責任でお願いします。
ボンネットを全開にする
バッテリーのマイナス端子を外す前に…
バッテリーの設置位置はエンジンルーム内の奥のため、作業をするにはボンネットが迫っていて窮屈です。
そのため、ボンネットを垂直まで全開にし、スペースを作って作業をしやすくします。
ボンネットを開けると、ヒンジのすぐ前側にシルバーのアームがあります。
アームのロックを外します。
すると、アームが外せますので、外して折り畳んでおきます。
そうしたら、ボンネットを押し上げて垂直まで全開にすることができます。
バッテリーのマイナス端子を外す
エアバッグを取り外す前にエアバッグの誤作動を防ぐため、バッテリーのマイナス端子を外しておきます。
バッテリーは、このカバーの下にあります。
バッテリーのカバーは、赤○3ヵ所のフック型の留め具で固定されていますので、それぞれ固定を外します。
【向かって右側の固定】
【真ん中の固定】
【向かって左側の固定】
カバーを取り外すと、バッテリーが見えます。
バッテリーの左側にあるのがマイナス端子です。
10mmのソケットレンチでナットを緩めて外します。
外したコードは短くて端子から離して置けないので、接触を防ぐためにタオル等を挟んで絶縁しておきます。
これでマイナス端子の取り外しは完了です。
15分ほど時間をおいて、次の工程に移ります。
エアバッグを取り外す
ステアリングの両サイドにある穴にT20のトルクスレンチを挿して、エアバッグを固定しているロックを解除します。
初めてエアバッグを外す場合は、窪みがあるだけで穴が貫通していないのでキリ等で貫通させる必要があります。
私の場合は、以前にリコール作業でエアバッグを外していたのでご覧のようにすでに穴は貫通しています。
T20のトルクスレンチを穴に真っ直ぐ挿します。
この時、バネが押し返してくるのを感じると思いますので、そのまま押し込めばロックが解除されエアバッグが浮き出てきます。
反対側も同じ様にロックを解除します。
写真の赤矢印の位置にエアバッグを固定しているバネがあります。
両側のロックが解除できたら、エアバッグを手前に引き出します。
ステアリング側の黄色のカプラーをツメを摘まみながら引き抜きます。
これでエアバッグの取り外しは完了です。
エアバッグカバーを交換する
エアバッグ本体とエアバッグカバーを分離していきます。
エアバッグ本体とエアバッグカバーは、ツメ12ヵ所で強固に固定してあります。
赤斜線部分がエアバッグカバーで、それ以外がエアバッグ本体です。
本体部分のツメを浮かせると嵌合が外れてエアバッグカバーが引き抜ける仕組みになっています。
しかし、ツメを1ヶ所外しただけでは、びくともしません。かといって、ツメ12ヵ所を同時に外すのも困難です。
色々と試行錯誤をしましたが、エアバッグカバーは再利用しないと決めて、エアバッグカバー側のツメを黄色線でカットすることにしました。
12ヵ所全部カットすると、エアバッグカバーをエアバッグ本体から引き抜く事ができました。
エアバッグカバーを無傷で取り外すのは、かなり大変だと思います。
ちなみに、こんな感じにツメの一部をカットして取り除きました。
エアバッグカバーを外すと、本体側はこんな風になっています。
エアバッグがたたんで収納してありますので、このまま新しいエアバッグカバーを被せていきます。
12ヵ所のツメ全てを確実にカチッと嵌合させます。
これでエアバッグカバーの交換は完了です。
エアバッグを取り付ける
エアバッグを元通りステアリングに取り付けます。
ステアリング側に黄色のカプラーをカチッと差し込みます。
エアバッグをステアリングにカチッと固定されるまで押し込みます。
これでエアバッグの取り付けは完了です。
バッテリーのマイナス端子を取り付ける
元通りバッテリーのマイナス端子を繋げます。
バッテリーを繋いだら、カバーを付けます。
赤○の所にカバーの凸部分を先に入れながら取り付けていきます。
カバーを取り付けたら、3ヵ所の留め具をしっかりと止めて完了です。
パワーウィンドウをリセットする
バッテリーを外して作業した後は、パワーウィンドウをリセットしないと、ドアを閉めた後も窓が上がらず隙間が空いたままになってしまいます。
パワーウィンドウのリセット方法
①リセットする窓のパワーウィンドウスイッチを下げて窓を全開にする。
②パワーウィンドウスイッチをめいっぱい引き上げて窓が閉じた後も5秒間スイッチを引き上げたままにする。
以上でリセットは完了です。
※リアウィンドウは、上記の方法でリセットできない場合があります。
リアウィンドウのリセット方法
①ドアを閉めてもリアガラスが下がったままになっている位置からリアガラスを閉める。
②パワーウィンドウスイッチを引き上げたまま5秒間保持する。
以上でリアウィンドウのリセットは完了です。
まとめ
今回は、レザー張りのエアバッグカバーにDIYで交換しました。
エアバッグ本体は、既存の物を再利用するためエアバッグカバーを組み換える必要がありました。
エアバッグカバーは、エアバッグ本体に強固に固定してあり取り外すのは容易ではなく、12ヵ所のツメをカットすることでようやく取り外せました。
DIYでの交換に不安な方は、プロショップに依頼することをお勧めします。
取り付けたレザー張りのエアバッグカバーは、海外製の社外品でクオリティーに不安を感じていましたが、全体的な質感は概ね良く、取り付けると十不に満足いく仕上がりとなりました。
ではでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。