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こんにちは。Halmie CAR BLOG の Halmie(ハルミィ)です。
最近のメルセデス・ベンツには、予防安全装備の“レーダーセーフティパッケージ”が装備されています。
簡単にいうと、衝突回避のための自動ブレーキ等の機能です。
こうした装備のおかげで、もしもの時の安心に繋がりますが、その一方でこうした精密な電子装備が増えると故障のリスクも増えます。
実際に私のEクラスでも、こうした装備の警告表示がいくつか表示されましたので、参考までにご紹介します。
レーダーセーフティパッケージの警告表示

私のEクラスでレーダーセーフティパッケージに関する警告表示がいくつか表示されました。
レーダーセーフティパッケージの装備の中でも、プレセーフとディストロニック・プラス、可変スピードリミッターに関するものでした。
プレセーフ(PRE-SAFE)とは

簡単に言うと、一般的に自動ブレーキといわれるシステムです。
先ずレーダーが、衝突の危険を感知するとドライバーに音とメーターパネル内のディスプレイ表示で警告します。
それでも、ドライバーが反応しない場合は自動的に最大制動力の40%のブレーキ力で警告します。
同時に前席シートベルトの巻き上げや助手席シートポジション修正など、衝突時に乗員がエアバッグを受ける適切なポジションを確保します。
さらに、ドライバーが反応せず、衝突しそうになった状況で自動的に最大制動力のブレーキを作動させて、衝突の回避、もしくは被害軽減をサポートします。
ディストロニックプラスとは

簡単に言うと、クルーズコントロールの進化版で、自動で速度調整しながら前車に追従して走行してくれるシステムです。
悪天候下でも影響を受けにくい中・長距離用77GHz帯ミリ波レーダーと24GHz帯近距離レーダーで前方の車両を監視し、自車の速度に応じて先行車との車間を適切に保持することができます。
クルーズコントロールで走行中に先行車が自車の設定速度より遅い場合には、エンジンとブレーキを自動制御して減速を行ないます。
先行車が加速し、充分な車間距離が確保されると、設定された速度まで自動的に加速し、先行車に追従します。
さらに、先行車が停止した場合や渋滞路では、時速0km/hまで減速することが可能で、クルーズコントロールレバーを操作するか、アクセルを軽く踏むことで再発進します。
可変スピードリミッターとは

アクセルを踏み続けなくても、車速を一定に保って走行することができるクルーズコントロールに加えて、最高速度を任意に設定することができる機能です。
警告表示と考えられる原因
それぞれ警告表示が出た時の状況と考えられる原因についてご紹介します。
「プレセーフ作動できません」の表示

発生状況
気温が下がり雪が降る中、エンジンを始動するとメッセージが表示されました。
約1分間表示された後に表示は消えました。
考えられる原因
プレセーフの重要な機能に異常がある時にメッセージが表示され、システムの故障が疑われます。
「プレセーフ機能が制限されています」の表示

発生状況
気温が低い日にエンジンを始動したところ、ディストロニックプラスの警告表示と共に表示されました。
暫く様子をみても消える気配がなかったので、エンジンを再始動してみたところ表示は消えました。
考えられる原因
プレセーフ・ブレーキまたはアダプティプ・ブレーキ・アシストが、一時的に作動できない状態か故障が疑われます。
また、BASプラスか車間距離警告の故障も疑われます。
故障以外の原因として…
- 激しい雨や雪で機能が損なわれている。
- ラジエーターグリルとバンパーのセンサーが汚れている。
- 周囲のテレビやラジオ放送局等の設備から発生している電磁波の影響で、レーダーセンサーシステムが一時的に作動できない。
- システムが作動温度範囲外にある。
- バッテリー電圧が低すぎる。
等も考えられます。
「ディストロニックプラスと可変スピードリミッター作動できません」の表示

発生状況
気温が低い日にエンジンを始動したところ、「プレセーフ機能が制限されています」の表示と共に表示されました。
暫く様子をみても消える気配がなかったので、エンジンを再始動すると表示は消えました。
考えられる原因
ディストロニックプラスと可変スピードリミッターの故障が疑われます。
正規ディーラーでの診断結果

いずれの表示も暫くして消えたり、エンジンを再始動すると消えたりしていたので、様子をみていました。
別の用件で正規ディーラーに入庫した時に点検を受けました。
その結果、フロントガラス内のカメラとラジエーターグリル内のレーダーセンサーにエラー履歴が複数残っているとのことでしたが、故障は見つからず正常に作動していました。
結局、エラーが出た理由は不明でした。
再度、表示が出た時はすぐに入庫して点検をすれば、詳しい原因がわかるかもしれないということで、取り敢えず様子をみることとなりました。
ただ、こうしたエラーでよくある原因が、カメラやレーダーセンサーに付いた虫や汚れとのことです。
エラーが出た際は、そうした部分に汚れ等が付着していないか確認してみるとよさそうです。
対処法
警告表示が出てしまった際、センサー類の故障が原因でなければ簡単に復旧できる可能性があります。
その際の対処法を4つご紹介します。
1.カメラやセンサーの汚れ等を除去する
カメラやラジエーターグリル内のレーダーセンサー、バンパーのセンサーに付着した虫や汚れが原因で、システムが正常に作動しないことがあります。
カメラやレーダーセンサーに汚れ等が付着していないか確認し、汚れ等があれば除去します。
これで表示が消えれば、汚れ等が原因だった可能性が高くセンサー類の異常ではないと思われます。
2.暫く待つ
警告表示が出ても暫く待っているか、走行していると消える場合があります。
私のEクラスの場合、夏の気温が高い時や冬の気温の低い時に警告表示が出ている印象があります。
もしかすると、システムの作動温度範囲外なのかもしれません。
表示がすぐに消えるようなら、暫く様子をみたのでもいいかもしれません。
3.エンジンを再始動する
警告表示が消える気配がなければ、エンジンを一度切ってから再始動します。
故障等なければ、これでシステムが復旧し警告表示も消える場合があります。
表示が消えるようであれば、そのまま様子をみたのでよいでしょう。
4.正規ディーラーで点検を受ける
上記の方法を試しても警告表示が消えなければ、何らかの異常や故障が疑われますので、正規ディーラーで点検を受けるのがよいでしょう。
修理費用
今回、エラーが出ていたカメラとレーダーセンサーは、故障すると修理が困難な部品なので交換となります。
それぞれ精密機械のため、部品代が高く高額修理となります。
フロントカメラ交換

部品代140,000~150,000円+工賃
ディストロニック用レーダーセンサー交換

部品代約400,000円+工賃
修理しないとどうなる?

カメラやセンサー類は、精密機器のため高額部品です。
工賃も含めると高額修理となり、故障した状態でも走行に影響はなさそうなため、修理しないという選択肢もあるかもしれません。
しかし、修理しないことで何か問題は起きないのでしょうか?
予防安全装備の恩恵が受けられない

レーダーセーフティの何かしらに故障があれば、もしもの時にシステムが作動せず、被害が大きくなる可能性があります。
自分がいくら安全運転に気を付けていても、予期せず巻き込まれる場合もあるため、もしもに備えて故障箇所は修理しておくとよいでしょう。
とはいっても、システムを頼ることなくドライバーが安全運転に徹することが大前提です。
車検に合格しない可能性がある!?

現在、警告灯が点灯していると車検が受けられない決まりです。
その対象となる警告灯は、前方エアバッグ、側方エアバッグ、ABS、ブレーキ、エンジンの5つです。
これら5つの内のどれか一つでも点灯していたら、修理して問題を解決するまで車検を受けることができません。
また、令和6年10月からは、先進安全技術の故障を防止するため、OBD検査(電子装置の検査)が車検の項目に追加されています。
OBD検査の対象は、令和3年10月(輸入車は令和4年10月)以降の新型車のみが義務となっていますが、それ以前の車両でも先進安全技術の警告表示(灯)が点いていれば、車検に通らない可能性があります。

まとめ
私のEクラスで、今までにいくつかレーダーセーフティ関連の警告表示が表示されました。
警告表示は表示されっぱなしではなく、暫く時間が経つかエンジンを再始動すると消えました。
正規ディーラーで点検を受けたところ、故障には至っていなかったため様子をみることになりました。
しかし、レーダーセーフティ関連の故障の事例も起こってきているとのことです。
特に前方を監視するカメラの故障事例が起こっているようでした。
精密機器のため、交換となると高額費用がかかってしまいます。
一方で、故障ではなくカメラやセンサーに汚れが付着したことによる不具合の事例も多々あり、また、エンジンの再始動で復旧することもありますので、慌てず対処してみるとよいと思います。
もし、警告表示が表示されっぱなしとなると、故障の可能性がありますので、正規ディーラー等で点検を受けることをお勧めします。
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
