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こんにちは。Halmie CAR BLOG の Halmie(ハルミィ)です。
今回は、Eクラス(C207)で起こったナンバー灯やテールランプの不点灯、トランクが解錠できないトラブルについてご紹介していきます。
一見、関連の無さそうなこれらのトラブルですが、関連があるんです。
LEDナンバー灯の不点灯は球切れ!?

新車から8年目、走行距離84,000kmの時に左側のナンバー灯が点灯しなくなりました。
見た瞬間に球切れを疑いましたが、ナンバー灯はLEDです。
LEDは超寿命であまり交換するイメージはありませんでしたが、8年も経てば球切れするのでしょうか。
とりあえず、ナンバー灯くらいなら自分で交換してみようと交換方法を調べてみたところ…
ナンバー灯を交換するためには、赤枠のパネルを外す必要があるみたいなのですが…

ナンバープレートの封印を外さないと、干渉してパネルが外せないようです。

封印は外してしまうと再利用ができないので、DIYは断念しました。
このような構造の時点で、交換することをあまり前提とされていないような気がします。
実際に正規ディーラーのサービススタッフの方にお聞きしたところ、ヘッドライトやテールランプ等のLEDランプが切れたという事例はほとんど経験がないとのことでした。
では、別の原因があるのでしょうか。
原因は球切れではなく断線

正規ディーラーにてナンバー灯を新しいLED球に交換してもらうと一瞬点ついて、またすぐに消えてしまいました。
これは、LED球の問題ではなさそうです。
そこで、配線を調べてもらったところ、トランクリッド右側のアーム部分を通る配線の断線が見つかりました。

トランクリッドにあるテールランプやナンバー灯等への配線は、全部この右側のアーム部分を通過し下図のように配線されています。

今回のLEDナンバー灯が点かない事象は、ナンバー灯の配線が断線したことによるものでした。
断線した配線は、ハンダで繋ぎ合わせる方法で修理し、無事に直りました。

断線の修理代

正規ディーラーでの断線の修理代は、次の通りとなりました。
- 部品代2,376円(ライセンスプレートランプ×1)
- 工賃8,888円
合計11,264円

LEDテールランプ不点灯、トランクも開かない!?
前回の断線故障から約1年が経った頃(新車から9年目、走行距離97,500km)、今度は左内側のテールランプが点灯しなくなりました。

また、それだけでなくトランクが開かないといった症状も併発しました。
というのは、運転席ドアのリモート操作スイッチやトランクリッドハンドル、スマートキーのトランク解錠ボタンのいずれを操作してもトランクを開けることができません。


解錠するには、エマージェンシーキーを使うしかありませんでした。
他にもトランク室内灯が点灯しておらず、トランクを閉めて施錠してもアンサーバックが機能しないという症状も出ていました。
トランク部分にこれだけ多くの症状が出ていたので、今回はすぐさま断線を疑いました。
原因は、またしても断線
正規ディーラーで調べてもらったところ、トランクリッド右側のアーム部分を通る配線が複数断線していることが判明しました。

断線した配線は複数ありましたが、配線を丸ごと交換するとトランク内をばらす大掛かりな作業となるので、断線した配線の間に新しい配線をハンダで繋ぎ合わせる方法での修理となりました。

また、断線しそうな配線もあったので、予防的に処置もしてもらいました。
配線を繋ぎ合わせると、テールランプも無事に点灯し、他の症状も全て直りました。

断線の修理代

修理代は、次の通りとなりました。
- 部品代2,904円
- 工賃11,110円
合計14,014円
今回は断線数が多かったのと、断線予防の処置をしてもらったので前回より修理代は上がっています。

LEDの寿命

今回、LEDのナンバー灯とテールランプが点かなくなる症状に見舞われました。しかし、これはLEDの寿命ではなく配線の断線が原因でした。
ディーラーでもLEDランプが切れて交換した経験はあまりないという程、LEDは超寿命なようです。
では、LEDはどれほど超寿命なのでしょう。
LEDの寿命は、40,000~50,000時間と言われており、1日に8時間使用したとしても10年以上もつ計算となります。
夜間走行でLEDランプを点灯させたとしても、1日に8時間も点灯させることはそうないと思いますので、理論上は相当に長持ちするはずです。
これは、ハロゲンの寿命約1,000時間、HIDの寿命約2,000時間と比べて圧倒的に超寿命と言えます。
LEDランプ(ライト)の耐久性

昨今では、ヘッドライトやテールランプにもLEDが採用されることが多くなってきました。
一番のメリットは、その明るさによる視認性の良さもさることながら寿命の長さでしょう。
一方でデメリットは、純正の場合はヘッドライトやテールランプにLEDが埋め込まれていることがほとんどのため、LEDが切れた場合はユニット交換となり交換費用が高額となる点です。
しかし、先程もお伝えしたようにLEDの寿命は40,000~50,000時間と非常に長いため、10年乗ったとしても交換することはそうないと思われます。
とはいえ、LEDが寿命とならなくても今回の断線のようにLED自体以外の問題でLEDランプが点灯しなくなる場合はあります。
車齢10年前後のW212(Eクラス)では、経年劣化でLEDランプの基盤のハンダが外れる等の原因で点灯しなくなる故障が時々見られるようです。
その際の修理はランプユニットの交換となり、ヘッドライトで片側約200,000円、テールランプで片側約70,000円の修理費用が掛かります。
断線の原因

配線は使用環境等の影響によって経年劣化していき、それによって断線する場合があります。
その経年劣化を進める要因には、次のようなものがあります。
- 過電圧や過電流等の電気的要因
- 屈曲、捻転、引張、衝撃等の機械的要因
- 高温や低温による物性低下
- 油や薬品による物性低下
- 紫外線、オゾン、塩分による物性低下
- 内部への浸水
※物性低下とは、材料が本来持つ物理的性質が劣化すること。物性低下が起こると、その材料の強度が低下するため、この場合断線しやすくなるということ。
今回の断線は、トランクの可動部分で起こりました。経年劣化により断線しやすくなっていたことと、トランクの開閉時に配線が繰り返したわんだことによる金属疲労が重なり断線したと考えられました。
まとめ
ここまで、トランク内を通る配線の断線によってテールランプやナンバー灯が点かなくなる不具合と、それに関連してトランクが開けられなくなる不具合についてご紹介しました。
断線の原因は、配線の経年劣化とトランク開閉時に可動部分で配線が繰り返したわむことによる金属疲労と考えられました。
このような断線を予防する手立ては、知る限りではありません。極論を言えば、トランクを使わないということになりますが、そうもいきません。この一件から、私はトランクの開閉操作を優しくするようにしていますが、効果の程は定かではありません。
普段からトランクをよく使用される方で、同様の症状が出た場合は断線の可能性が考えられます。
特にランプ類の不点灯は、放っておくと道路交通法違反に該当する恐れがあり、安全のためにも早急に修理が必要です。
同様の症状が出た場合の修理の参考になればと思います。
ではでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
