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こんにちは!
Halmie CAR BLOGのHalmieです。
「タイヤ交換は自分でする!」という車好きの方は、多いのではないでしょうか。
私もそうなのですが、国産車から輸入車、とりわけ欧州車に乗り換えるとタイヤ交換のやり方の違いに戸惑うことがあるかもしれません。
そこで、今回はメルセデス・ベンツのタイヤ交換時の注意点等についてまとめておこうと思います!
メルセデス・ベンツと国産車でのタイヤ交換に関する違い

タイヤ交換をする際は、車体をジャッキアップしホイールの付け外しをしますが、メルセデス・ベンツをはじめとする欧州の輸入車と国産車では少し勝手が違います。
それは、ホイールの固定方式やジャッキポイントの形状の違いにより使用する工具や作業の仕方に若干の違いがあります。
では、それらを詳しくご紹介していきます。
ホイールの固定方式の違い

一般的にホイールの固定方式は、国産車ではハブにボルトが付いていてホイールをナットで固定するナット固定式が主流です。

一方でメルセデス・ベンツ車をはじめ欧州車では、ハブにボルト穴がありボルトでホイールを固定するボルト固定式が主流です。

こちらがホイールを固定するためのホイールボルトです。メーカーや車種によってボルトの太さや座面の角度、ねじ山のピッチ数、首下の長さが異なります。
なぜボルト固定式なのか?

ボルト固定式を採用する最大のメリットは、取り付け部の剛性の高さです。
ナットに比べて締め付けた時の締結力が強く、取り付け剛性が高いので、高速走行や高速域からのブレーキ等、足回りへの負荷が大きい使用環境下でもボルトが緩みにくいといわれます。
また、ナット固定式と比べると部品点数が少ない分、軽量化が図れるメリットがあります。
一方で、デメリットとしてはホイールを取り付ける際の作業性の悪さです。
ボルト固定式ではホイールボルトで留める際、ハブ側の穴とホイール側の穴の位置を合わせるのが少し面倒になります。
しかし、アウトバーンを擁するドイツの車においてはボルト固定式を採用するメリットが大きいようです。
ジャッキポイントの違い

ジャッキポイントとは、車を持ち上げる際にジャッキを接触させる部分のことです。

国産車では、概ねこういう形状をしていますよね。

ジャッキポイントは、輸入車も国産車も同じように矢印の位置にあります。

メルセデス・ベンツのジャッキポイントを覗き込んでみると、このように凹んだ形状となっています。

そのため、ガレージジャッキでジャッキアップするには、ジャッキポイントに適合する専用のアダプターが必要となります。


アダプターがすぐにない場合は車載ジャッキを使用する手がありますが、ディーラーのサービスの方が言うには、これはエマージェンシー的なジャッキなので日常の整備で頻繁に使用するには耐久性の面で不向きとのことです。
タイヤ交換の仕方

では、実際にメルセデス・ベンツ車のタイヤ交換の仕方についてご紹介します。

先ずは安全のため、作業するタイヤの対角線側のタイヤに輪止めをします。

AMGサイドスカート装着車の場合は、ジャッキが干渉しないようにカバーを取り外さないといけない場合がありますので、車種ごとの取り扱い説明書を確認します。

ジャッキの皿にアダプターを設置します。

ジャッキポイントとアダプターの位置を合わせます。

ジャッキの皿がボディに干渉していないか注意しながら、ゆっくりとジャッキアップしていきます。

タイヤを浮かせる前にホイールボルトを少し緩めます。

ボルトを緩めたら、タイヤが浮くまでジャッキアップします。

タイヤが浮くまでジャッキアップしたら、ホイールボルトを外してホイールを外します。
次にホイールを取り付けるのですが…

ここで役に立つのが、ホイールガイドボルトです。


ホイールガイドボルトをハブのホイールボルト穴に取り付けます。

ホイールガイドボルトにホイールの穴を通しながらホイールを取り付けると、ホイールとハブの穴を簡単に合わせることができます。

トルクスレンチでホイールボルトを締めて取り付け完了です。
ホイールスペーサーを付ける場合の注意点

ホイールスペーサーは、ホイールとハブの間に装着しホイールを外側に出して見た目を良くしたり、走行安定性向上を図ったりするための部品です。

ホイールスペーサーを選ぶ際は、適合するP.C.D.サイズとハブ径のものを選ばなければ取り付けができません。

メルセデス・ベンツ車の場合、ほとんどのモデルでP.C.D.112、ハブ径66.5となっています。


また、ホイールスペーサーを装着する場合に重要なのが、ホイールボルトの長さです。
ホイールをハブに固定するために、スペーサーの厚みの分だけ長いホイールボルトが必要になります。
もし、ホイールボルトの長さが足りないと、走行中に脱輪事故を起こす危険があります。


メルセデス純正のホイールボルトの場合、首下の長さは28mmなので、10mmのスペーサーを装着する場合は首下が10mm長い首下38mmのホイールボルトが必要になります。
実際には、38mmのホイールボルトは売っていないので、首下40mmを使います。
また、長さ以外にもホイールボルトを選ぶ際には、注意しなければいけないサイズがあります。

それは、ボルト幅(M)やピッチ、座面形状です。
ボルト幅とピッチは、メーカーや車種で適合があるので確認します。
座面形状は、ホイールに適合するものを選びます。よって、社外品ホイールに交換する場合には、純正ホイールと形状が異なる可能性があるので注意が必要です。
メルセデス・ベンツ車の場合、純正ホイールボルトサイズはだいたいのモデルで、HEX17 M14×ピッチ1.5 R14座面 首下28mmとなっています。
ただし、旧型のモデルや一部SUVモデルでは、サイズが異なる場合があるので必ずご自分のモデルの適合を調べる必要があります。
ホイールボルトは、車体とホイールを連結する部品で安全のために極めて重要です。必ず適合するものを選ぶようにします。
まとめ
今回は、メルセデス・ベンツをはじめとする欧州車と国産車のタイヤ交換の勝手の違いについてご紹介しました。
それは、ホイールの固定方式やジャッキポイントの形状の違いによるものです。
しかし、国産車でタイヤ交換に慣れた方であれば、基本的な方法は同じなので必要な工具さえあれば臆することなく可能だと思います。
初めて欧州車のタイヤ交換をする場合の参考になれば幸いです。
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。