こんにちは。Halmie CAR BLOG の Halmie(ハルミィ)です。
今回は、新車から4年、走行距離55,000kmで起きたステアリング電動チルト機能の故障についてご紹介します。
故障内容
Eクラスクーペ(C207)のステアリングには、電動チルト機能と電動テレスコピック機能が付いており、イージーエントリー機能も備わっています。
イージーエントリー機能:エンジンを始動するとステアリングが一番上のチルト位置からあらかじめメモリーしておいた位置まで下がり、逆にエンジンを止めるとステアリングは乗降しやすいように一番上の位置までチルトアップする機能。
それがある日、エンジンを始動してもステアリングが上がったままでメモリー位置まで下がってこず、調整レバーを操作してもカチッ、カチッと音がするだけで全く動かなくなりました。
正規ディーラーで診てもらったところ、「シャフトのネジ部分とギアが噛み合わない位置になり動かなくなっている」とのことでした。
修理内容
ステアリングに振動を与えると動くようになったので、ステアリングとシートを調整するシートコンピュータを初期化して様子を見ることになりました。
電動チルトが利かなくなり、今回のように上限までチルトアップした位置から下がらない時はステアリングの上部を叩いて振動を加えながら、またはステアリングを下に押し下げながらステアリング調整レバーを下にさげると、動き出す場合があるようです。
下に下がった位置から上がらない時は、上下逆の操作を試します。
しかし、2ヶ月後に再発したため、結局モーターと可動部分のパーツを交換しました。
修理代
保証修理となり、修理代0円でした。
有償修理の場合の価格は不明ですが、モーター等の部品代と工賃等を鑑みても数万円はすると予想されます。
故障の原因
故障の原因として、真っ先に浮かぶのがモーターの故障ですが、今回は調整レバーを操作すると「カチッ、カチッ」と音がしていたので、モーターは壊れてはいないようでした。
実際に同型のEクラス(C207,A207,W212,S212)でのモーターの故障はチルト、テレスコピック共に少ないようです。
今回のケースは、繰り返しステアリングが上下動する中でギアが噛み合わない位置までずれてしまったと考えられます。
また、よくあると言われる原因に“固着”というものがあります。何らかの原因で、シャフトの溝とモーターのギアが固まって動かなくなってしまう症状です。
固着は何故起こるのか
固着すると聞くと、長らくチルト機能を使わなかったことで可動部分がサビついて動かなくなることが想像できますが、そうとも限らないようです。
チルト機能は、イージーエントリー機能がオンになっていれば、エンジン始動・停止の度に自動でステアリングが上下動します。
この頻繁に動いているうちに可動部分のグリスが枯渇して動きが悪くなり、しまいには固着してしまうと考えられます。
チルト不能となった時の対処法
モーターの故障の場合は交換するしかありませんが、ギアの位置のズレや固着の場合の対処法としては、「修理内容」の項でお伝えしたようにステアリングに振動を加えながら調整レバーを操作する方法があります。
この振動によってギアが噛み合うようになったり、固着が剥がれて動き出すと考えられます。
故障の予防策はあるのか!?
今回のステアリングのチルト故障は、ステアリングが頻繁に上下動したことが原因と予想されます。
単純にステアリングの頻繁な上下動をしなければいいということですので、イージーエントリー機能をオフにすれば故障は防げるかもしれません。
イージーエントリーをオフにする方法
1.ステアリング左側の▶️ボタンを押して、メーターディスプレイに設定画面を表示させます。
2.“コンフォート”を選びます。
3.“イージーエントリー”のオンオフ設定が表示されますので、“OK”ボタンを押します。
4.イージーエントリーがオフになりました。
イージーエントリーをオフにすると乗降時に足がステアリングに当たって、多少不便になるかもしれません。
まとめ
今回のような電動チルト機能の故障は、この型のEクラス(C207,A207,W212,S212)ではあるあるのようです。
原因がギアの位置ズレや固着でモーターが壊れていない場合は、ステアリングを叩くか押すかしながら、その方向に調整レバーを操作すると動くようになるかもしれません。
この型のEクラスの場合はモーターの故障は少ないようなので、修理に出す前に試してみるといいと思います。
ではでは、最後まで読んでくださりありがとうございました。